共有物分割訴訟 

1.共有物分割訴訟のポイント

■ 手続きについて
・当事者:共有者全員
・開催契機:協議が調わないとき
 
■ 共有物分割訴訟が認められないケース
・分割禁止の合意
・権利濫用等
 
■ 分割方法
・現物分割
 ⇒原則的な分割方法
・一部を現物分割、一部を共有のままとする分割(一部分割)
・全面的価格賠償
・代金分割(競売)
■ 分割方法の判断要素
・当事者の希望
・持分割合
・共有物の性状
・共有物の利用状況
・経済的価値
・当事者の資力
 
■ 全面的価格賠償の場合の考慮事項
・様々な事情を総合考慮
・全部取得者が取得することの相当性
・価格の適正評価
・全部取得者の支払い能力
・実質的公平
・競売→後述
 
■ 分割の基礎となる財産評価
・合意
・鑑定
・調停
 
■ 和解による解決
・賠償金の分割払い
・任意売却
・現物分割の応用
■ 競売のプロセス

■ 他の共有者の持分の取得を目指す側からのアプローチ

■ 持分を処分する場合と同様に協議、共有物分割訴訟
 ⇒但し、競売や現物分割を避けたいので、価格賠償の金額については譲歩
   せざるを得ない場合も。

■ 共有状態にならないためのアドバイス
・相続による共有の場合⇒遺言書
 
・離婚時の財産分与⇒財産管理契約、特有財産からの購入
 

最後に

共有状態が(発生する前に)処分を進める。トラブルが生じたら弁護士に相談。
→交渉や調停段階から、専門家である当職ら「不動産に強い弁護士」に依頼することをお勧めします。
 

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不動産競売によって、業者の査定よりも高額で落札されて、その結果、より有利な条件で共有持分売却ができた事例

 

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投稿者プロフィール

弁護士 鈴木軌士
弁護士・宅地建物取引主任者。神奈川県にて25年以上の弁護士経験を持ち、特に不動産分野に注力している。これまでの不動産関連の相談は2000件を超え、豊富な経験と知識で依頼者にとって最良の結果を上げている。

事務所概要
弁護士法人 タウン&シティ法律事務所
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