競売

競売とは、住宅ローンなどの返済が困難になった場合、金融機関等の債権者が担保としていた不動産について裁判所に申立てを行い、裁判所がその不動産を強制的に売却することいいます。

競売された不動産は裁判所が定めた 最低売却価格以上で、最高値で入札した人が落札するという方式を取りますが、一般的なオークションとは違い一般的な販売価格よりも上がるということは非常 に稀で、特に今のような不況下の場合、市場価格の5~7割程度まで下がってしまう場合が多々あります。

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これは住宅を売却するもう一つの方法である任意売却に比べて大きなデメリットであるといえます。

 

競売が終わってからも残債務の支払い義務は継続しますので、売却価格が低ければ低い程、残債務は多くなります。そのような状況は防ぎたいものです。また、執行官等が訪れ強制的に退去させられる場合もありますので、注意が必要です。

競売の流れ

(1)不動産競売申立
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(2)競売開始決定
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(3)現況調査
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(4)現況調査報告書・評価書・物件明細書の作成
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(5)売却基準価格決定
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(6)入札期間決定・公告
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(7)期間入札の実施
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(8)開札・買受人(競落人)決定
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(9)売却許可決定
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(10)代金納付
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(11)配当・引渡命令
      

競売開始決定から入札期間開始まで、通常4~5ヶ月くらいなので、任意売却をしたいなら、競売開始前がベターです。
 

競売開始後の任意売却は、入札期間開始前でないと、債権者が受けいれてくれません。
競売開始後の住宅資金特別条項付個人再生申立ても、代位弁済日から6ヶ月以内という期間制限がありますから、急ぐ必要があります。6ケ月間のうちに任意売却をしてしまえば、競売は回避できます。

まずは専門家に相談し、最悪の事態を避けましょう。

投稿者プロフィール

弁護士 鈴木軌士
弁護士・宅地建物取引主任者。神奈川県にて25年以上の弁護士経験を持ち、特に不動産分野に注力している。これまでの不動産関連の相談は2000件を超え、豊富な経験と知識で依頼者にとって最良の結果を上げている。
事務所概要
弁護士法人 タウン&シティ法律事務所
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