高齢の父親が居住する共有の分譲マンションで父親に持分を買い取ってもらった事例

共有不動産 父親居住の横浜市内の分譲マンション

これは相続によって父親と相談者の共有になった分譲マンションの事例です。

相談者は施設へ入所するための費用が必要となり、持分を父親に買い取ってもらうか、共同で売却することを希望していましたが、父親がこれを拒絶しました。

父親は80歳以上の高齢のため、相談者は共有物分割請求をしても大丈夫かという不安を持っていましたが、私は施設入所のため必要であることがアピールできれば大丈夫であると返答し、共有物分割請求の依頼を受けました。

父親も代理人弁護士を付けて交渉しました。時価での持分買取が拒絶されたため、訴訟も考えましたが相談者が早期解決を希望したため、2割程度安価で持分を買い取ってもらうよう提案したところ、父親側はこれを承諾したため、2割程度安価で評価した金額で持分を買い取ってもらうことができました。

高齢者が居住している共有不動産の場合ですと共有物分割請求をしても権利濫用として裁判所に認められない可能性はあります。しかし本件のように分割を求める側が、むしろ施設に入所する必要がある等真に共有物分割請求の必要がある場合は、裁判所は原則として共有物分割請求を認めますので、このような点でお悩みの方もお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

弁護士 鈴木軌士
弁護士・宅地建物取引主任者。神奈川県にて25年以上の弁護士経験を持ち、特に不動産分野に注力している。これまでの不動産関連の相談は2000件を超え、豊富な経験と知識で依頼者にとって最良の結果を上げている。

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