共有状態の解消方法

1.共有状態の解消方法

(1)解消を求める立場の違い
■自分の共有持分を処分したい
■他の共有者の持分を全部取得したい
 
(2)持分の買取を求める側からの処分方法
■共有状態を続けることのリスク
⇒税金
⇒工作物責任
問題:Cさん「自分も共有持ち分を持っているのだから、AさんとDさんだけが住んでいるのはずるい。建物を明渡すか、賃料を支払ってほしい」

答え:(明渡は出来ない。賃料については請求の余地あり。)
理由:共有状態で自分が共有不動産を使用していない共有者が請求できるのは、せいぜい賃料相当額程度(しかも持分割合に応じたものだけ)そこで、共有持分の処分を検討。
・原則として現物分割
・現物分割が出来ない場合に価格賠償→最終的には共有物分割訴訟という手段

 

問題:C「自分の共有持分をAさんに買い取ってもらいたい」

■ 考慮すべき事項:共有に至った経緯
⇒既に紛争になっていたかどうか(協議により解決する可能性があるかどうか)
■ AさんにとってCさんの申出を断るリスク
⇒第三者が共有関係に入り込む可能性
時間が経過することによりますます権利関係が複雑化
 

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投稿者プロフィール

弁護士 鈴木軌士
弁護士・宅地建物取引主任者。神奈川県にて25年以上の弁護士経験を持ち、特に不動産分野に注力している。これまでの不動産関連の相談は2000件を超え、豊富な経験と知識で依頼者にとって最良の結果を上げている。

事務所概要
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